談合

?全国市民オンブズマン連絡会議は、犯罪であり、巨大な税金の無駄遣いである「談合問題」を追及してきました。

?談合が発覚した自治体発注の公共工事に対し、全国一斉に住民訴訟を起こし、多額の税金を自治体に返却させました。
?また、落札率(落札額÷予定価格)を全国一斉調査し、談合を許さない入札制度を取り入れている自治体を間接的に応援しています。
?全国市民オンブズマン連絡会議では、過去の談合訴訟や、公正取引委員会の審判、さらに全国落札率調査をふまえ、落札率95%以上を「談合の疑いがきわめて強い」、落札率90%以上を「談合の疑いがある」としています。 全国調査の結果を見ると、真の競争入札(一般競争入札)が行われると落札率が80%台以下になると考えています。
消防救急デジタル無線談合

消防救急デジタル無線談合

消防救急デジタル無線の入札談合で、公正取引委員会が17/2/2に独占禁止法違反で排除措置命令及び課徴金納付命令を出しました。


18/8/9 尾三消防組合 消防デジタル無線談合住民訴訟提訴

18/8/9に加藤芳文・みよし市議と名古屋市民オンブズマンが尾三消防組合に対して消防デジタル無線談合の損害賠償請求を行うよう求める住民訴訟を名古屋地裁に提訴しました。
消防デジタル無線談合をめぐっての住民訴訟は岐阜地裁(6件)に続いて2例目です。

・訴状
 https://www.ombudsman.jp/dangou/musen/180809.pdf
・記者会見配付資料
 https://www.ombudsman.jp/dangou/musen/180809-1.pdf
 
消防デジタル無線談合は公正取引委員会が5社249消防本部契約分で談合があったとして、4社236消防本部契約分に対して課徴金納付命令を出しました。
うち3社(沖電気(83消防本部)、日本電気(9消防本部)、日本無線(15消防本部))は確定しました。
全国市民オンブズマン連絡会議は、談合が確定した3社に対して各消防本部に損害賠償請求を求める住民監査請求を呼びかけています。

18/5/17に尾三消防組合に対して住民監査請求を行ったところ、「TTKは特約店ではあるが代理店等として特定されていない。」「現段階において沖電気との談合に関与したという証拠はない。」「組合側に何らかの損害が発生しているものと推測される。」「組合は現在損害額立証の作業を行っている段階で、慎重にならざるを得なかったことから現在に至っている」として棄却されました。
・住民監査請求結果
 http://www.bisan-fd.togo.aichi.jp/2-4-1H30kansakohyo.html

原告の加藤芳文・みよし市議は「尾三消防組合の議員として、議会で3度にわたって追及してきたが、組合はいまだに業者に請求してこなかったため今回提訴せざるを得なかった。」としました。

記者会見に参加した、全国市民オンブズマン連絡会議 事務局長の新海聡弁護士は「代理店を経由して行う『新しい形の談合』を追及するという点で画期的だ。談合に対して自治体が及び腰の姿勢を正したい。このような住民訴訟を全国に呼びかけ続ける」としています。


消防デジタル無線談合 瀬戸内市が代理店等に調停申し立てへ

瀬戸内市は、消防デジタル無線談合に関し、「代理店」であるNTT西日本岡山支店と沖電気工業、その関連会社に不当利得返還を求めて民事調停を申し立てる方針を固めました。
http://www.sanyonews.jp/article/732416

18/6/14に上記弁護士委託料として、補正予算を可決しています。

・18/6/14瀬戸内市 平成30年6月補正予算 可決
 弁護士委託料 104万4000円
 http://www.city.setouchi.lg.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/9/H30hosei06-2.pdf

瀬戸内市に問い合わせましたが、予算書以上のものは議会で口頭で説明しただけとのことでした。

消防デジタル無線談合に関し、公正取引委員会が課徴金納付命令を出した談合業者以外の「代理店」に自治体が請求するのは、全国市民オンブズマン連絡会議が調べる中では岐阜県山県市に続いて2例目です。


消防デジタル無線談合 岐阜県内6消防本部に一斉住民訴訟

18/5/28に「くらし・しぜん・いのち 岐阜県民ネットワーク」と「名古屋市民オンブズマン」が岐阜県内6消防本部の住民に呼びかけ、消防デジタル無線談合の損害賠償請求を行うよう求める住民訴訟を岐阜地裁に提訴しました。
消防デジタル無線談合をめぐっての住民訴訟は全国初です。

・記者会見配付資料
 https://www.ombudsman.jp/dangou/musen/180528.pdf
・訴状(揖斐郡分)
 https://www.ombudsman.jp/dangou/musen/180528ibi.pdf

消防デジタル無線談合は公正取引委員会が5社249消防本部契約分で談合があったとして、4社236消防本部契約分に対して課徴金納付命令を出しました。
うち3社(沖電気(83消防本部)、日本電気(9消防本部)、日本無線(15消防本部))は確定しました。
全国市民オンブズマン連絡会議は、談合が確定した3社に対して各消防本部に損害賠償請求を求める住民監査請求を呼びかけています。

18/3/5に岐阜県内7消防本部に対して住民監査請求を行ったところ、沖電気と直接契約していた羽島郡は請求・返還されました。
しかし残り6消防本部に関しては「消防本部は代理店と契約しており、沖電気と直接契約しておらず、代理店が談合に関与した証拠が見当たらない」などとして棄却されました。
・住民監査請求時記者会見配付資料
 https://www.ombudsman.jp/dangou/180305.pdf

今回、6消防本部(揖斐郡消防組合、中濃消防組合、中津川市、下呂市、山県市、岐阜市)に関して契約金額の20%、合計3億8825万6400円の返還を求める住民訴訟を起こしました。

ただ、山県市は、18/5/24に損害賠償請求書を送付したとのこと。
http://www.city.yamagata.gifu.jp/shisei/kouhou/press/puresu30/p-11043.html
今後の推移に注目します。

記者会見に参加した、全国市民オンブズマン連絡会議 事務局長の新海聡弁護士は「代理店を経由して行う『新しい形の談合』を追及するという点で画期的だ。談合に対して自治体が及び腰の姿勢を正したい。このような住民訴訟を全国に呼びかけ続ける」としています。


尾三消防組合に消防デジタル無線談合 住民監査請求書提出

名古屋市民オンブズマン(代表・滝田誠一)と加藤芳文・みよし市議、全国市民オンブズマン連絡会議(事務局長・新海聡)は、2018年5月17日に、尾三消防組合に対して「消防デジタル無線談合に関し、5460万円を業者に請求しろ」という住民監査請求書を提出しました。
・住民監査請求書
 https://www.ombudsman.jp/dangou/musen/180517.pdf
・記者会見配付資料
 https://www.ombudsman.jp/dangou/musen/180517-1.pdf

加藤市議は「これまで尾三消防組合に3度に渡って質問してきたが、組合は沖電気・TTKに損害賠償請求しようとしない。」として、住民監査請求人になったと述べました。

名古屋市民オンブズマンの滝田誠一弁護士は「TTKは『代理店』として談合に関与したと、公正取引委員会が認定したと理解している。先行して住民監査請求を行った岐阜6消防本部では監査委員が『代理店である証拠が無い』として棄却したが、尾三消防組合は業者に請求して欲しい」と述べました。

全国市民オンブズマン連絡会議の内田隆氏は「岐阜県に続き愛知県でも住民監査請求が行われ、他の全国各地でも住民監査請求を行おうとする動きがある。『談合は許さない』とする各オンブズマンの動きを18/9/1-2新潟での全国市民オンブズマン大会で発表したい」としました。

——
全国市民オンブズマン連絡会議 消防デジタル無線談合ページ
 https://www.ombudsman.jp/dangou/musen


岐阜県内消防デジタル無線談合 6消防組合は住民監査請求棄却・住民訴訟提訴へ 羽島郡は返還済

「名古屋市民オンブズマン」ならびに「くらし・しぜん・いのち 岐阜県民ネットワーク」が呼びかけた、岐阜県内7消防本部に対する消防デジタル無線談合の住民監査請求を全国に先駆け、18/3/5に一斉に住民監査請求いたしました。

うち、沖電気が直接契約していた羽島郡広域連合については、広域連合が沖電気に請求し、沖電気から契約額の20%(3276万円)が支払われたため棄却されました。
https://www.ombudsman.jp/dangou/musen/180509hashima.pdf

しかし、残念ながら他の6消防本部分は「棄却」されました。今後、原告の意向を確認した後、岐阜地裁に対して18/5/28(月)14時に住民訴訟を起こす所存です。

・18/5/1 中津川市住民監査請求に係る監査結果
 http://www.city.nakatsugawa.gifu.jp/page/uploads/author93a70/2018/710846dd5997d865e07c11d307ab724cf4df7d49.pdf
・18/5/1 揖斐郡消防組合 住民監査請求について
 https://www.ombudsman.jp/dangou/musen/180501ibi.pdf
・18/5/2 中濃消防組合職員措置請求に係る監査結果の公表
 http://www.chunou-119.jp/wp-content/uploads/2018/02/04-kansaseikyuukekkahoukoku-20180502.pdf
・18/5/2 下呂市住民監査請求に係る監査結果
 http://www.city.gero.lg.jp/jichimaru_jpn/departmentTop/node_1067/node_1145/node_35067
・18/5/2 山県市職員措置請求書に係る監査結果
 http://www.city.yamagata.gifu.jp/lsc/lsc-upfile/article/09/67/10967_1002_file.pdf
・18/5/8 岐阜市消防救急デジタル無線装置の売買に係る措置請求
 http://www.city.gifu.lg.jp/secure/13517/H300306juuminkansa-kekka_s.pdf


18/3/5 消防デジタル無線談合 岐阜県内7消防本部に一斉住民監査請求

「くらし・しぜん・いのち 岐阜県民ネットワーク」と「名古屋市民オンブズマン」は、消防デジタル無線談合が確定したにもかかわらず、いまだに業者に請求していない岐阜県内7消防本部に対し、契約額の20%、合計4億2106万6400円を契約業者及び談合業者に請求せよとする住民監査請求を18/3/5に郵送で行いました。
・記者会見配付資料
 https://www.ombudsman.jp/dangou/180305.pdf

2017年2月2日に、公正取引委員会は消防救急デジタル無線機器談合に関し、5社249消防本部契約分で談合があったとして、4社236消防本部契約分に対して課徴金納付命令を出しました。(日立国際電気13消防本部は談合は認めたものの、課徴金は免除)
・平成29年2月2日 公正取引委員会
 消防救急デジタル無線機器の製造販売業者に対する排除措置命令及び課徴金納付命令について
 http://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h29/feb/170202_01.html
・消防救急デジタル無線機器の製造販売業者に対する課徴金納付命令書
 http://www.jftc.go.jp/soudan/madoguchi/koukai/release.html

うち富士通ゼネラル(129消防本部)は上記課徴金納付命令の取消を求めて提訴しましたが、沖電気(83消防本部)、日本電気(9消防本部)、日本無線(15消防本部)は確定しました。

全国市民オンブズマン連絡会議では、確定した沖電気・日本電気・日本無線が製造した分について情報公開請求で契約書を入手した上で、住民監査請求を呼びかけています。現在、100近い自治体に契約書を情報公開請求済です。
上記3社製造分に対して、住民監査請求を行うのは今回の岐阜県内7消防本部がはじめてです。

各自治体の状況(全国市民オンブズマン連絡会議 調べ)
 損害賠償金受領済:野田市・千葉県・銚子市・砺波地域・丹波市・宇佐市・豊後大野市
 損害賠償金請求済:長野市
※日立国際電気は課徴金を免れたが、談合を認めたため、名古屋市は損害賠償請求を行い受領済。

なお、18/2/9に消防庁防災情報室に電話で確認しました。
 ・違約金条項がある場合、各消防本部が業者に請求するよう通知済(2017年2月)
 ・違約金条項がない場合、損害額を各消防本部が算定するよう、全消防本部のとりまとめを情報提供(2017年11月)
 ・消防庁が直接業者と契約した分については、法務省と協議中。2017年度内をめどに方針を確定予定

岐阜県内で課徴金納付命令が確定した7消防本部(揖斐郡消防組合消防本部、中濃消防組合消防本部、中津川市消防本部、下呂市消防本部、山県市消防本部、羽島郡広域連合消防本部、岐阜市消防本部)に事前に今後の方針をアンケートで問い合わせましたが、いずれもまだ請求していませんでした。

名古屋市民オンブズマンの滝田誠一弁護士は、今回の住民監査請求のポイントは以下と述べました。
1)契約当事者と製造業者(談合業者)が同じ場合
 消防本部は、契約書記載の違約金額を早急に契約当事者に請求すべき
2)契約当事者と製造業者が異なる場合
 17/2/2公取命令の中で「代理店等に落札させる場合には当該代理店等と相談して決定するなど」とあり、代理店は製造業者と共に入札談合を行っていたので、独占禁止法3条違反として不法行為責任を負う。
 (製造業者は代理店とは共同不法行為となる)
3)契約書に違約金が10%と記載されていた場合
 岐阜県内の他消防本部では「談合した場合20%の損害賠償請求」と記載されており、岐阜県の談合の損害の「相場」であると考えるため、本件の住民監査請求ではいずれも20%の損害賠償請求を行う。
 
記者会見に参加した、全国市民オンブズマン連絡会議 事務局長の新海聡弁護士は
「震災以降、リニアの談合や、消防デジタル無線談合など、『新しい形での談合』が広がっている可能性がある。
 それに対し、自治体は最近、談合撲滅のための意欲に欠けているように思える。
 20年近く談合を追及してきた市民オンブズマンとしては、自治体の姿勢に冷水を浴びせるため、全国事務局に近い岐阜で今回一斉住民監査請求を行った。
 果たして『契約当事者と談合当事者が違うから契約上の責任は問えない』のか。今後、住民監査請求ならびに住民訴訟で問いたい。
 また、全国各地にも同様の住民監査請求を呼びかけたい。
 2018/9/1-2に新潟市で行う全国大会で、各地の追及ならびに『今どきの入札・今どきの談合』について追加調査・発表したい」としました。
 


17/10/6 富田林市消防救急デジタル無線談合 住民監査請求を棄却 市監査委員

富田林市が富士通ゼネラルから購入した消防救急デジタル無線機器について談合があったとして、南河内オンブズマンのメンバーが損害賠償を求める住民監査請求を行ったところ、富田林市監査委員は17/10/6に請求を棄却しました。
消防救急デジタル無線談合で住民監査請求の結果が出たのは全国初です。
http://www.ombudsman.jp/dangou/musen/171006.pdf

17/2/2に公正取引委員会は消防救急デジタル無線談合について富士通ゼネラル外4社に対し、独占禁止法に基づく排除措置命令及び課徴金納付命令を行いました。
富士通ゼネラルは上記命令を不服として取消訴訟をしており、外4社は命令が確定しています。
今回の富田林市との契約も、上記公正取引委員会の命令の対象となっています。

富田林市では富士通ゼネラルと2億2785万円の契約を締結しましたが、契約書には「公正取引委員会が排除措置命令及び課徴金納付命令を出した場合、命令確定後に契約金額の一部を賠償金として請求できる」という文言はありませんでした。

同様の契約をした他市では、契約書上20%と記載していることがあり、富田林市でも契約金額の20%にあたる4557万円の損害賠償請求を行うよう南河内オンブズマン住民監査請求で求めました。

監査委員は、排除措置命令及び課徴金納付命令を出した日の17/2/2から1年以内に住民監査請求を行ったため、期間内の請求と認めました。

監査委員は以下判断しました。
・富士通ゼネラルは上記命令の取消訴訟を行っている。
・市は、動向を見極めており、現時点での訴訟提起は時期尚早であると考えているが、損害賠償請求を放棄しているわけではない。訴訟提起できる状態になれば訴訟提起したいと考えている。
・本件入札には5社が参加したが、うち2社は上記命令と無関係な業者だった。
・市担当者は「特定の製造販売業者の仕様を発注仕様書等に記載したという認識を持っていないと述べた。
・上記により、現時点において、談合が行われたという確たる証拠は認めがたい。
・仮に談合が認められるとしても、本件売買契約に違約金条項が存在しない以上、本市が実際にどれだけの損害を受けたかを算出するのは難しい。損害額が一般的に2割という経験則は認められるわけではないし、20%と推認することも困難である。
・上記により請求人の主張には理由がないと認める。

なお、監査委員は「大阪府下で富士通ゼネラルと契約した6団体があるが、賠償の予約又は違約金に関する条項が存在しない自治体は富田林市だけである。今後は賠償の予約又は違約金に関する条項の設定を検討するよう求める次第である」と述べました。

・南河内オンブズマン
https://ombuds-minamikawachi.jimdo.com/

 

 


17/8/10に宇佐市が日本無線に契約額20%損害賠償請求

宇佐市が17/8/10に日本無線に対して、契約額の20%に当たる6846万円の損害賠償請求しました。宇佐市に確認して、記者会見資料を送ってもらいました。
https://www.ombudsman.jp/dangou/musen/usa170810.pdf

なお、17/9/2-3和歌山で開催する第24回全国市民オンブズマン和歌山大会で、今後の取り組みについて発表いたします。
https://www.ombudsman.jp/taikai

・全国まとめ(17/8/24現在 全国市民オンブズマン連絡会議調査)
https://www.ombudsman.jp/dangou/musen/musen170824-1.pdf


平成29年2月2日 公正取引委員会
消防救急デジタル無線機器の製造販売業者に対する排除措置命令及び課徴金納付命令について
http://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h29/feb/170202_01.html

対象となった具体的な事業名は書いてなかったため、公取審査局第四審査課に電話で確認しました。
・記者発表資料、ホームページ資料には具体的な工事名は載せていない。
・報道で「全516件中5割強で談合があった」と記載があることは認識しているが、公取としてはなんとも答えられない。
・全自治体に対し、5(2)特定消防救急デジタル無線機器の発注者に対する連絡そのものを送って注意喚起した。

公取によれば、各社あての「課徴金納付命令書」に、具体的に違反した物件が記載されているとのこと。

NPO法人 情報公開市民センターは17/2/7に公取に対して課徴金納付命令書を情報公開請求しました。
今後、開示された自治体名を見て今後の対応を検討します。

2015-2017年度自治体落札率詳細調査

全国市民オンブズマン連絡会議は、18/9/1(土)2(日)に新潟市で開催する第25回全国市民オンブズマン新潟大会で発表するため、落札率調査を実施し、以下アンケートを47都道府県・20政令市・31県庁所在地市・31中核市にメールで送信しました。
http://www.ombudsman.jp/dangou/180529.pdf

毎年、都道府県・政令市は予定価格1億円以上、県庁所在地市は5000万円以上の工事について、予定価格と「一位不動」かどうかを調査し、平均落札率ならびに「談合疑惑度」(落札率90%以上の工事が占める割合)を調査しています。
今年は総合評価方式かどうか、1社入札かどうか、不調随契かどうか、最低制限価格について、2015-17年度分の3年間の推移を調査することで、新たな形式の談合が行われていないかを調べます。

2016年度落札率・談合疑惑度調査

2016年度自治体落札率調査発表(17/9/1)

全国市民オンブズマン連絡会議は、17/9/2(土)3(日)に和歌山市で開催する第24回全国市民オンブズマン和歌山大会で落札率調査を発表しました。
 2016年度自治体入札分析(32枚)
 http://www.ombudsman.jp/dangou/dangou2017.pdf

談合追及の為の用語の説明

談合疑惑度

全国市民オンブズマン連絡会議では、過去の談合訴訟や、公正取引委員会の審判、さらに全国落札率調査をふまえ、
落札率95%以上を「談合の疑いがきわめて強い」、落札率90%以上を「談合の疑いがある」としています。
全国調査の結果を見ると、真の競争入札(一般競争入札)が行われると落札率が80%台以下になると考えています。

自由競争で落札率が80%台になる根拠

  • 日本弁護士連合会「入札制度改革に関する提言と入札実態調査報告書」(2001年2月)
    刑事記録に見る談合による落札率高騰のメカ・jズム『談合すると落札率98%、99%、自由競争をすると落札率は75%、80%になる。』

  • 日本弁護士連合会「入札制度改革に関する調査報告書」2003年7月
    長野県は、入札制度改革前の平均落札率が96.4%であったのが改革後は75.5%となり、20%以上急落した。宮城県は、改革前の平均落札率が95%であったのが改革後は79.5%となり、15%以上急落した。その主な原因は、指名競争入札から制限付一般競争入札への制度改革である。この結果から、100社以上の業者が入札に参加が可能になると、談合は困難になって、15%ないし20%程度落札率が下がると推定される。

  • 全国落札率調査(全国市民オンブズマン連絡会議 調べ)
    2004年度 一般競争入札を導入している宮城県・長野県の平均落札率が、それぞれ78.6% 83.1%。

  • 公正取引委員会委員長 竹島一彦氏の国会発言(平成十八年二月二十二日 第164回国会 予算委員会 第17号
    ○竹島政府特別補佐人 過去の公正取引委員会が取り上げました談合、それからカルテルの事件を数十件調査いたしまして、我々が立ち入りをした前と後で落札価格がどういうふうに変わったか、すなわち落札率がどのように変わったか、談合をやめてからどのぐらい下がったか調べました。
     そのうち、談合については、一八・六%という推計が出てまいりました。ただ、これは単純平均値でございまして、数%のものから四〇%ぐらいまでという非常に幅がございますが、単純平均で一八・六%ということでございます。

入札制度改革

地方自治法234条では、誰でも入札できる「一般競争入札」が原則となっていますが、実際は自治体が入札業者を
指名する「指名競争入札」が大部分を占めてきました。指名競争入札では、どの業者が入札に参加するのかが
お互い分かるので、入札業者や入札価格を「談合」で決め、結果的に価格の高い工事になってしまっていました。
談合を防止する為に、「一般競争入札」をほとんどの工事で導入することを市民オンブズマンは求めています。
「誰でも参加でき」「誰が参加しているか分からな・「」入札制度では、談合をすることは事実上困難になります。

2015年度落札率・談合疑惑度調査

2015年度自治体落札率調査発表(16/9/23)

全国市民オンブズマン連絡会議は、16/9/24(土)25(日)に高松市で開催する第23回全国市民オンブズマン香川大会で落札率調査を発表しました。 ・2015年度自治体入札分析【概要】(3枚)
 http://www.ombudsman.jp/dangou/dangou2016-1.pdf
 2015年度自治体入札分析(27枚)
 http://www.ombudsman.jp/dangou/dangou2016-2.pdf

その他談合判決
  • 湯布院町防災無線設備工事入札談合 2審は勝訴額減額 08/6/19
    旧湯布院町が発注した防災無線設備工事に関して贈収賄事件で業者が有罪と
    なったものの、談合罪では立件されなかった件につき返還を求める住民訴訟で、
    福岡高裁は平成20年6月19日付で、1審4,490万円(落札額の17.5%)の
    損害賠償額を変更し、1,278万5,714円(同5%)に減額しました。
    http://www.ombudsman.jp/dangou/080619.pdf

    (1審記事)
    旧湯布院町が発注した防災無線設備工事に関して贈収賄事件で業者が有罪と
    なったものの、談合罪では立件されなかった件につき返還を求める住民訴訟で、
    大分地裁は平成18年12月21日付で原告勝訴の判決を言い渡しました。
    http://www.ombudsman.jp/data/061221.pdf
    当該刑事裁判にかかる証言記録から談合が認定され、落札率97.56%-
    談合がなかった場合の推定落札率80%=損害率17.56%とし、
    損害額4490万円としたものです。補助参加人の沖電気は判決を不服とし控訴しました。一方、由布市側は控訴せず、福岡高裁の判断を見守る方針です。

  • “恩賞”随意契約は違法 太田市長に賠償命令 08/7/2
    群馬県太田市が「優良工事表彰」をした業者に“恩賞”として随意契約の
    権利を与えていた制度は違法として、市民オンブズマン群馬のメンバーが
    太田市長らに随意契約57件分の総額約4億6600万円を賠償するよう求めていた
    住民訴訟の判決が08/7/2に前橋地裁であり、「恩賞制度に基づく随意契約の
    締結は、合理的な裁量判断を逸脱し違法」とし、清水市長に約1300万円の
    支払いを命じました。
    http://www.ombudsman.jp/dangou/080702.pdf

    判決は、“恩賞”随意契約は違法とした上で、「賠償額は契約額の
    3%が相当」と判断しました。

  • 08/10/15 奈良市くじ引き談合事件 6232万円返還命令 奈良地裁
    奈良県市民オンブズマンが訴えていた「奈良市くじ引き談合事件」の
    住民訴訟で、奈良地裁は、08/10/15づけで奈良市の土木工事、
    建築工事等に関する制限付き一般競争入札31件について談合を
    認め、31件の契約額の総額354,910,500円の約17.67%にあたる
    合計62,322,250円を奈良市の損害と認定し、奈良市長に
    対し各落札業者に各損害額を請求するよう命じました。
    http://www.ombudsman.jp/dangou/081015.pdf

  • 奈良市くじ引き談合事件 2審も勝訴
    奈良県市民オンブズマンが訴えていた「奈良市くじ引き談合事件」の
    住民訴訟で、大阪高裁は09/4/17づけで市側の控訴を棄却し、
    市民側が勝訴しました。
    http://www.ombudsman.jp/dangou/090417.pdf
    →09/8/28づけで上告棄却。大阪高裁判決が確定
  • 08/11/14 旧弘前市除雪業務委託 物証なしで談合認定 青森地裁
    旧弘前市が発注した除雪業務委託に談合があったとして
    弘前市民オンブズパーソンが約1億3700万円の
    賠償請求を求めないのは違法として提訴していた件で、
    青森地裁は08/11/14付けで一部請求を認め、少なくとも委託料の
    5%、約4870万円の返還を請求をしないのは違法としました。
    http://www.ombudsman.jp/data/081114.pdf

    →10/2/25 弘前市除雪入札談合 逆転敗訴 仙台高裁(確定) http://www.ombudsman.jp/dangou/100225.pdf
2014年度落札率・談合疑惑度調査
2013年度落札率・談合疑惑度調査
2012年度落札率・談合疑惑度調査
弁護士報酬が不当に安すぎる!訴訟

【重要】13/1/30 新地方自治法 住民訴訟弁護士報酬(1~3号請求)は算定可能 横浜地裁

新地方自治法(2002年改正)に基づく住民訴訟(1~3号請求)の
住民側弁護士報酬につき、「自治体の経済的利益」が
算定可能であるという判決が2013/1/30に横浜地裁で出されました。
弁護士会報酬規程に基づき、原告側代理人が請求した
400万円を認めました。

以下、代理人弁護士の大川隆司氏の解説です。
——————————-
住民訴訟の弁護士報酬に関するよい新判例を獲得しました。
ご承知のとおり20・o2年の地方自治法改正で、それまでは4号請求勝訴の
場合についてのみ認められていた住民側弁護士報酬(の自治体負担)が、
1~3号請求にも拡張されました。しかし、その場合の「自治体の経済的利益」は
算定不能であるという考え方が一般的にあり、(平成21年最判に対する
武田真一郎教授の評釈=判例評論614号6頁)、管見の限り、判例は存在
しませんでした。

今回の横浜地裁判決は、極めてアッサリしてはいますが「住民訴訟の特殊性を、
弁護士報酬算定の場合まで反映させる必要はない」というバックボーンに貫かれた
好判決なので、全国の仲間にお知らせしたい、と考えました。

なお、藤沢市は控訴しない模様です。

【重要】09/4/23 最高裁が、旧地方自治法242条に基づく住民訴訟の弁護士報酬は「算定不能ではない」との初判断示す

市民の立場から自治体の損害の回復を求める住民訴訟では、たとえ勝訴しても訴えた市民に直接お金が入ることはありませんが、市民側の弁護士は勝訴した場合、自治体に対して、弁護士報酬の支払を報酬額の範囲内で相当と認められる額請求することができます(地方自治法242条の2の12)。

名古屋市のごみ処理施設「新南陽工場」談合住民訴訟では、市民グループは談合による損害金の返還を業者に求めて9年半かけて最高裁で勝訴が確定し、利息を含めた12億4720万1661円が業者から名古屋市に返還されました。
市民グループ側の弁護士は、名古屋市に対して、経済的利益の額を返還金全額とし、日弁連の報酬基準規程を元にした約1億2400万円の報酬を請求しましたが、名古屋市側は「住民訴訟の経済的利益は算定不能であり800万円と見なされ、報酬は198万円と計算できる」と主張してきたため、今回裁判になりました。

市民の立場から自治体の損害について回復を求める住民訴訟は、これまで数々の成果を上げてきました。
複雑な訴訟が多く、10年近くかかる裁判もざらにあります。市民側弁護士が活躍しなければそれら勝訴はあり得ませんが、勝訴したにもかかわらず市民側弁護士に入る報酬が不当に安すぎるとしたならば、住民側の負担はあまりにも多く、だれも住民訴訟を起こすことができなくなってしまいますし、弁護士も受任しなくなってしまうおそれがあります。

この判決(07/9/29名古屋地裁判決)によって、住民訴訟がもっと活発なものとなることを願います。