包括外部監査

平成11年度より都道府県・政令市・中核市で義務付けられている「包括外部監査」を、市民の目でチェックしようと、全国市民オンブズマン連絡会議が平成12年から「包括外部監査の通信簿」を毎年発行しています。 2023年版包括外部監査の通信簿は2023年9月末発行予定です。2022年版以前のバックナンバーはすべて1000円に値下げしました。
韓国京畿道監査公務員の視察受け入れ

23/8/30に、韓国京畿道監査公務員15名が全国市民オンブズマン連絡会議事務局を視察に来ました。


全国市民オンブズマン連絡会議から見た日本の監査制度、全国市民オンブズマン連絡会議の概要説明、活動内容、情報公開の流れ、オンブズマン制度の効果を知りたいとのこと。

全国市民オンブズマン連絡会議事務局長の新海聡弁護士が対応しました。
・手違いで翻訳されなかった資料
 https://www.ombudsman.jp/data/230830.pdf

以下、新海弁護士による説明の要約です。
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日本の地方自治体の監査制度には、自らが監査するという役割の外に、住民が住民監査請求を申し立てたことを監査するという役割がある。

30年以上前は、税金が無駄に使われていると思った市民は、噂や新聞記事を元に住民監査請求をしていた。
しかしながら、監査委員は「いつ、どこで、だれが、なんという費目で」税金を使ったのかを特定しないと実際の監査に入らなかった。監査委員は、住民監査請求をはねつける「門番」の役割をしていた。

しかしながら、30年ほど前から、徐々に自治体に情報公開条例が作られてきた。
市民が情報公開請求をすれば、「いつ、どこで、誰が、なんという費目で」税金を使ったのか分かる。
当時、公共事業の約1割は、雑費として何に使ってもよいお金が国から出ていた。自治体はそれを使って「食糧費」として身内で飲み食いしたり、官僚を接待したり、裏金になっていた。
これらも情報公開請求ではじめてわかった。
誰を接待したかは黒塗りで分からなかったが、日時と金額は分かった。

また、役人が出張したことにして、実は出張していない「カラ出張」も情報公開請求で調査した。
出張する際は、当該自治体で書類を作るだけでなく、必ず出張先に「出張受入簿」がある。
クロスチェックをすることで、カラ出張がバレたり、1995年阪神大震災当日、新幹線が止まっていたにもかかわらず出張したことになっていたことでカラ出張がバレた。

30年前、各地にできた市民オンブズマンを名乗る市民団体(英語ではタックスペイヤー、ウォッチドッグ)は、ノウハウを連携するために「全国市民オンブズマン連絡会議」を立ち上げた。
阪神大震災の新幹線の話を聞いた新潟の市民オンブズマンは、佐渡島の汽船の欠航日の出張を探しあてた。

監査委員はそれでも住民監査請求をはねつけ続け、「死んだ監査委員」と私たちは呼んでいた。
住民監査請求で請求が認められるのは100件中5-6件程度。その後住民訴訟を裁判所で争ってきた。

最近は監査委員も徐々に仕事をするようになったのか、地方議会の議員の政務活動費をめぐる住民監査請求は請求を認められることが多くなった。
兵庫県のある議員は、カラ出張ではないかと記者に追及されて、記者会見で号泣して有名になった。

また、1999年からは内部監査委員とは別に、都道府県・政令市・中核市では、弁護士や公認会計士など「外部監査人」と契約が義務づけられており、外部監査委員が自分で選んだテーマを毎年監査している。

全国市民オンブズマン連絡会議は「外部監査人」が発表したレポートを毎年チェックして、これはよいレポートかどうかを公表している。
また、自治体がどうレポートに対応したかも評価している。

全国市民オンブズマン連絡会議は、住民監査請求をするだけでなく、情報公開度を高める活動もしてきた。
30年以上前の書類はみんな個人名が黒塗りだった。
全国市民オンブズマン連絡会議を結成後、全国の自治体に対して同じ文書を一斉に情報公開請求し、公開度を採点して公表した。
公開度最下位になった自治体は恥ずかしいので、知事や市長が交代する度に、情報公開度が高まっていった。

毎年夏に、各地の市民オンブズマンが集まって活動発表をしている。2023年は30回大会で、仙台で行う。
テーマは「デジタルで情報公開度はどうなったのか」だ。
残念ながら、日本ではまだオンラインで情報公開請求できる自治体が少ない。
もっと気軽に情報公開請求ができないかと考えている。

情報公開や住民監査請求は、民主主義を進展させると考えている。
韓国でも私たちの経験が活かされれば幸いである。

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参加者から、「どうやって活動の独立性を保っているのか」「公的オンブズマンと市民オンブズマンの違いは」「どうして情報公開請求しても黒塗りなのか」「情報公開請求する人を増やすにはどうすればよいのか」など活発な質問が出ました。
「韓国では、情報公開請求はすべてオンラインでできる」と述べられたのが印象的でした。

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全国市民オンブズマン連絡会議 包括外部監査の通信簿
https://www.ombudsman.jp/houkatsu

「包括外部監査の通信簿」「全国オンブズ大会資料」バックナンバー値下げ 売れています

全国市民オンブズマン連絡会議は、リモート会議活用と資金難により現事務所(名古屋)を2023年11月末に閉鎖予定です。
それまでに「包括外部監査の通信簿」「全国オンブズ大会資料」バックナンバーをすべて処分する予定です。
ご購入希望の方はお早めにお買い求め下さい。
2022年度以前は全て1000円です(在庫限り)。
https://pro.form-mailer.jp/fms/51a162cc291340

・全国市民オンブズマン連絡会議 全国大会
https://www.ombudsman.jp/taikai
・全国市民オンブズマン連絡会議 包括外部監査の通信簿
 http://www.ombudsman.jp/houkatsu

2023年版包括外部監査の通信簿 予約開始

全国市民オンブズマン連絡会議が作成する、「包括外部監査の通信簿」の2023年版が2023年9月下旬ごろ完成予定です。
1冊6,000円(税込み)で予約受付中です。
また、内容を全て盛り込んだDVD単体でも販売します(3,000円)。
2023年9月下旬以降順次発送予定です

なお、包括外部監査の通信簿のバックナンバーは1,000円に値下げしました(在庫限り、2023年11月上旬まで受け付け)。

23/9/23-24に開催する、第30回全国市民オンブズマン仙台大会2023の資料(2,500円)も予約受付中です。大会資料バックナンバーも1,000円に値下げしました(在庫限り、2023年11月上旬まで受け付け)。

申込方法は、以下フォームでお願い致します。
https://pro.form-mailer.jp/fms/51a162cc291340

フォームが使えない方は、申込用紙をFAX(052-953-8050)にてお申し込みいただけます。
https://www.ombudsman.jp/houkatsu/230719.pdf

※書店には6がけ(送料・振込手数料当方負担)で卸します。

記者会見は2023年9月下旬に行います。
同時に通信簿・記者発表資料もWEB上で公開します。
https://www.ombudsman.jp/houkatsu

第4回包括外部監査評価班WEB会議 無事終了!
2023/7/8(土)-9(日)に、全国市民オンブズマン連絡会議包括外部監査評価班は、第4回包括外部監査評価班WEB会議を行い、全国各地の市民オンブズマンの弁護士・公認会計士・税理士・地方議員ら22名が白熱した議論を行いました。
2022年度に包括外部監査を実施した全国132自治体のレポートのうち、ホームページに掲載された131自治体すべてを評価し、また2020年度の自治体の措置(包括外部監査に対する対応)について、135自治体のうち83自治体を評価し終えました。
今回から、措置のアクセス性評価基準を取り入れようとしています。
措置データがすぐ探し出せるのかどうかを評価します。
その他、以下の視点から評価しています。
・措置対応は指摘事項・意見ともに行っているか
・措置状況の説明は十分か、説明責任を果たしているか。
・総合評価
23/9/23(土)24(日)に仙台で行う全国大会には包括外部監査の通信簿を発行予定です。
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引き続き郵便振替でご支援を募集しています。
・郵便振替口座 00880-0-92327
「全国市民オンブズマン連絡会議 事務局」
・ゆうちょ銀行 089店 当座 0092327
「全国市民オンブズマン連絡会議 事務局」
・中京銀行大津橋支店(103) 普通預金 No.1168024
 口座名 全国市民オンブズマン包括外部監査評価班
 新海 聡(シンカイ サトシ)
 
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「包括外部監査の通信簿」の公共図書館での閲覧請求のお願い
全国市民オンブズマン連絡会議は、23/5/30に各オンブズに対し、「『包括外部監査の通信簿』の公共図書館での閲覧請求のお願い」を送付しました。
毎年作成している『包括外部監査の通信簿』を、一人でも多くの人に読んでもらおうと、公共図書館に閲覧請求を呼びかけています。
閲覧請求して頂ける方はどなたでも結構ですので、ぜひともお近くの公共図書館にお願い致します。
購入希望の公共図書館は、 office@ombudsman.jp かフォーム https://pro.form-mailer.jp/fms/09257c20263570 FAX(052-953-8050)もしくは書店経由でご購入下さい。(書店には卸価格で卸しています)
2022年度は税込み5000円ですが、2021年度以前は税込み1000円に値下げしています。
※全国オンブズ事務所移転に伴い、バックナンバーは2023年10月をめどにすべて廃棄処分する予定です。お早めにご購入下さい。
弁護士会・公認会計士協会・税理士会に包括外部監査に関するアンケート

全国市民オンブズマン連絡会議は、日本弁護士連合会、日本公認会計士協会、日本税理士会連合会へ包括外部監査に関するアンケートを送付しました。

https://www.ombudsman.jp/houkatsu/230515.pdf

研修会の有無、推薦名簿の有無、他会との交流の有無などを質問しています。

アンケートは集約して2023年9月末発行予定の2023年版

包括外部監査の通信簿に掲載予定です。

令和4年度包括外部監査人へアンケート送付
全国市民オンブズマン連絡会議は、令和4年度包括外部監査人へアンケートを送付しました。

監査をするなかで、行政が協力的だったか、措置に満足しているか、報酬についてどう思うかなどを聞いています。アンケートは集約して2023年9月末発行予定の2023年版包括外部監査の通信簿に掲載予定です。
自治体に令和4年度の包括外部監査の状況等をメールで質問しました

全国市民オンブズマン連絡会議は、令和4年度に包括外部監査を実施した都道府県・政令市・中核市・条例市区に対し、23/4/21にメールで「令和4年度包括外部監査自治体アンケート質問用紙」を発送しました。
https://www.ombudsman.jp/houkatsu/230421.pdf

包括外部監査人との契約詳細、議員への説明、令和2年度措置公表、令和5年度監査テーマ、監査人などについて聞いています。アンケート締切は23/5/12(金)です。

アンケート集計結果は2023年9月発行予定の「2023年版包括外部監査の通信簿」に記載予定です。

市民による「包括外部監査」の活用に関するアンケート 発送

全国市民オンブズマン連絡会議は、23/4/5に各加盟団体に対し、「市民による『包括外部監査』の活用に関するアンケート」を送付しました。

https://www.ombudsman.jp/houkatsu/230405.pdf

1999年度から開始された包括外部監査制度に対し、各オンブズがどのように活用しているのか。
また、過去24年にわたり、全国オンブズが作成し続けてきた「包括外部監査の通信簿」の具体的な活用方法についてアンケートをしています。

これらは集計し、2023年9月に発行予定の「2023年版包括外部監査の通信簿」で発表する予定です。

※2023年4月18日(火)午後11:00まで、「2023年版包括外部監査の通信簿」作成のためのカンパ募集中です。総額の目標金額は60万円です。

市民オンブズマンが評価する「包括外部監査」 説明ショート動画
全国市民オンブズマン連絡会議は、「市民が評価!地方自治体の税金の無駄使い監視体制」ショート動画を作りました。
現在、全国市民オンブズマン連絡会議は【市民オンブズマン作成の“包括外部監査の通信簿”で、自治体の無駄遣いをなくしたい!】支援募集を行っています。
(2023年4月18日(火)午後11時まで)

これまで皆様にご支援をいただき、8年連続で目標額を達成致しました。
今回もなにとぞご協力をよろしくお願いいたします。
今回行うクラウドファンディングとはインターネット上で広く支援を募集する仕組みで、全国市民オンブズマン連絡会議が毎年作成している「包括外部監査の通信簿」の印刷費用として60万円を募集することにしました。
(ready forでは20万円、郵便振替口座直接で40万円)
「包括外部監査の通信簿」は、役所の無駄遣いを専門家が平均約1300万円かけてチェックする「包括外部監査」レポートを、市民オンブズマン側の専門家が出来不出来をチェックして通信簿冊子を作るものです。これによりレポートの質は向上し、各地の自治体の問題点があぶりだされています。しかし、毎年約60万円ほど赤字が出ており、今回も広く支援を募集します(9回目)。
募集期間内(4月18日まで)に目標金額20万円に満たない場合は0円になってしまう仕組みです。何卒ご支援をお願いいたします。
また、広報にもご協力を頂けると幸いです。上記ページ内にツイートボタンやfacebookいいね!ボタンがあるので、情報の拡散だけでも参加してもらえると幸いです。
今年は資金難のため、全国市民オンブズマン連絡会議からの冊子作成のための運転資金貸付がなくなり、例年以上に支援に頼らざるを得なくなっています。
なんとか冊子発行を続けるため、ぜひともご協力をお願い致します。
(リターンを見直し、昨年までは20000円で冊子送付でしたが、今年は10000円支援で冊子を送付することにしました)
支援募集チラシも印刷しました。配布可能な方はご連絡ください。
office@ombudsman.jp
支援を集めるにあたり、一般の人にあまりなじみのない「包括外部監査」の仕組みを説明する動画も作成するなど、全国市民オンブズマン連絡会議として力を入れて取り組んでいます。
ご協力どうぞよろしくお願いします!
・包括外部監査の通信簿 特設ページ
・支援募集チラシ
※クレジットカードによるオンライン支援です。
できれば郵便振込口座番号 00220-4-41902
  ゆうちょ銀行 当座:〇二九店 41902
  三菱UFJ銀行 四谷支店 普通 0110626
 口座名称 特定非営利活動法人 情報公開市民センター
に直接お振り込み下さい(「包括外部監査支援」と記載下さい)
(リターンを後日送付したいので、支援いただいた方は office@ombudsman.jpに、氏名と住所をお教え下さい)
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・漫画でわかる包括外部監査の通信簿
・アニメでわかる包括外部監査の通信簿(15/5/19版 (8分54秒))
・包括外部監査の説明動画(15/4/24版 約5分)
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