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埼玉県警察学校 告発状

最終更新時間:2007年12月10日 12時24分16秒

埼玉県警察学校 横領告発状

埼玉県警察学校校長の田中三郎氏(元警視長)が、校内にある業者から校友会への上納金の一部の使途が不明だとして、当時の副校長らを横領の罪で告発しました。告発状を掲載します(ホームページ掲載に当たり、一部仮名にしています)。PDFはこちら

なお、田中氏の告発を「明るい警察を実現する全国ネットワーク」が支援しています。今回の告発について、「市民の目フォーラム北海道」ページに原田宏二氏が述べています。http://www.geocities.jp/shimin_me/keisatukanren1.htm#19.12.8


告   発   状

平成19年12月6日

さいたま地方検察庁  御 中

告発人代理人弁護士 清   水     勉

同     増  田   利  昭

告 発 人  田 中  三 郎

被告発人  U、I、O(3名)

第1 告発事実

被告発人Uは埼玉県警察学校(さいたま市北区植竹町1−804所在)の事務吏員であるとともに埼玉県警察学校校友会の会費等を管理する者であり、同Iは埼玉県警察学校副校長であるとともに埼玉県警察学校校友会会長であり、同Oは埼玉県警察学校の校長であるところ、共謀の上、被告発人Uは、

  • 1 平成16年4月15日、埼玉県警察学校の構内の売店経営者である株式会社Hから埼玉県警察学校校友会に対する助成金として預かっていた金435,395円を、ほしいままに、被告訴人Iに手渡して着服して横領し、
  • 2 同年8月6日、株式会社Hから埼玉県警察学校校友会に対する助成金として預かっていた現金458,368円を、ほしいままに、被告訴人Iに手渡して着服して横領し、
  • 3 同年12月8日、株式会社Hから埼玉県警察学校校友会に対する助成金として預かっていた現金356,286円を、ほしいままに、被告訴人Iに手渡して着服して横領し、

たものである。

罪名及び罰条

業務上横領罪  刑法253条、同法60条

第2 犯罪事実の経過

1 埼玉県警察学校校友会

埼玉県警察学校校友会会則によれば、埼玉県警察学校校友会は、埼玉県警察学校副校長職にある者を会長とし、埼玉県警察学校庶務担当補佐職にある者を副会長とし、理事は埼玉県警察学校の学生の各期の総代及び埼玉県警察学校の職員のうち各教養部の部長・主席調査官、会長が指名する者とされている。

会費は会長の責任において保管するものとされているが、実際には、事務吏員が保管業務を担当していた。

2 『売店運営に関する覚え書き』

埼玉県警察学校長は、埼玉県警察学校内の売店の管理運営を委託している業者と、『売店運営に関する覚え書き』を交わしている。

平成6年当時の覚え書きでは、「毎月の管理運営費として、毎月の利益の5%及び店舗内電気使用料を支払うものとされていた。通常、定額とされている「毎月の管理運営費」を、定額ではなく、「毎月の利益の5%」と設定しているのは、金額の設定の仕方自体、売上の一部ピンハネ的性質を示すものであり、きわめて問題である。

本件において問題となる平成9年以降覚え書き(以下「本件覚え書き」という。)では、施設使用料を無償とする一方で、受託業者に「売店管理と学生・職員の福利厚生に資するため」埼玉県警察学校校友会に売上の3%を助成すること(以下「本件助成金」という。)を義務づける内容になっている(第9条)。これは、「地方公共団体の財産は、条例又は議会の議決による場合でなければ、・・・適正な対価なくしてこれを・・・貸し付けてはならない。」(地方自治法237条2項)とする規定に明確に違反する。

3 被告発人

平成16年当時、被告発人Iは、埼玉県警察学校の副校長であり、埼玉県警察学校校友会の会長を務めていた。

同時期、被告発人Uは、埼玉県警察学校の事務吏員であると同時に、埼玉県警察学校校友会の副会長であり、会費や本件助成金などを実際に管理する者であった。

同時期、被告発人Oは、埼玉県警察学校の校長であった。

4 株式会社H

埼玉県警察学校内には売店施設がある。

株式会社Hは、平成6年4月1日から、埼玉県警察学校長と、売店運営に関する覚書(以下「本件覚書」という。)を交わし、これに基づいて食品や日用雑貨などを販売していた。

株式会社Hは、平成9年4月以降、本件覚え書き第9条の規定に基づいて、4ヶ月ごとに1回、上記売店の売上金のうちの3%の金額を校友会に対して助成金として提供していた。

5 業務上横領

被告発人Uは、平成16年4月14日までに、被告発人Oから、「Hから受け取った助成金を、今後、校友会では受入れの記載はしないで、被告発人Iに渡すように。Hへの領収書はこれまでどおり埼玉県警察学校校友会長名義で出すように」と指示された。

被告発人Uは、被告発人Oの上記指示に従って、平成16年4月15日、埼玉県警察学校校友会のために保管していた金435,395円を、被告発人Iに手渡した。

被告発人Uは、その後も、被告発人Oの上記指示に従って、平成16年8月6日に株式会社Hから受け取った現金458,368円を、同年12月8日に株式会社Hから受け取った現金356,286円を、それぞれ被告発人Iに手渡した。

6 横領後の使途

被告発人Uが、被告発人Iに手渡した以降の助成金の使途は、埼玉県警察学校としても埼玉県警察学校校友会としても一切把握していない。

被告発人Oの後任として埼玉県警察学校長に就任した告発人田中三郎が既存の証拠書類等を点検し学校に在籍する教職員から聴取するなどの方法により、徹底的に調査したところによれば、上記横領金員が埼玉県警察学校あるいは埼玉県警察学校校友会のために使われた形跡はない。

第3 監査結果について

本件助成金に関連して、埼玉県監査委員は、平成18年6月30日、監査結果を公表しているが、監査事項は、「埼玉県警察学校における行政財産の使用許可及び校内売店業者からの金銭提供について」というものであり、本件で問題としている助成金受領後の使途について問題にしているものではない。

もっとも、監査結果は、「(2) 注意事項」において、「平成16年度に売店業者から校友会に提供された金銭は、校友会の出納簿に記録されず、校友会会長(警察学校副校長)が自ら管理していた。また、当該年度の領収書等についても廃棄されていた。」という事実を認定しているが、「平成18年5月22日」に「警察本部」について監査を実施したと記されているのみで、だれについてどのような聴き取りがなされたのか、どのような証拠資料に基づいてこのような事実を認定したのかなど、一切不明である。

また、被告発人Oの後任として埼玉県警察学校長に就任し、本件横領事件に関して埼玉県警察学校内部関係者について調査をした告発人田中について、1回の聴き取りも行っておらず、あたかも監査委員自ら、事件を隠蔽しようとしたかのような、きわめて不透明な内容であり、到底、公正な内容とは言えない。


参考

埼玉県監査事務局 平成18年度随時監査結果(平成18年6月30日公表)http://www.pref.saitama.lg.jp/A32/BD00/kansa/kansakekkazuiji18.htm

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