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1自治体約1300万円の監査を眠らせない――包括外部監査「自治体の措置」を評価中

包括外部監査報告書は、作成されただけでは自治体を変えません。
重要なのは、報告書で指摘された問題について、自治体が実際に改善したかどうかです。

全国市民オンブズマン連絡会議・包括外部監査評価班は、2026年7月5日(日)、第7回評価班会議をZoomで開き、令和5年度包括外部監査報告書に対する自治体の「措置」評価について議論しました。

また、2026年7月10日(金)締切のクラウドファンディングについて、READYFOR上で14人・300,000円(2026年7月7日時点)のご支援をいただき、READYFORを利用できない方からの直接支援も寄せられています。心より御礼申し上げます。

・補助金ゼロ!市民がチェック『包括外部監査の通信簿』を続けたい
https://readyfor.jp/projects/ombuds2026

包括外部監査は「出して終わり」ではない

第7回会議の主なテーマは、「自治体の措置」評価でした。

ここでいう「措置」とは、包括外部監査報告書の指摘・意見を受けて、自治体がどのように対応したかを公表するものです。

包括外部監査人が、いくらよい報告書を作成し、具体的な指摘や意見を出しても、自治体が実際の改善につなげなければ、監査に投じた税金も、監査人の労力も、市民の利益に十分還元されません。

令和6年度の包括外部監査報酬額一覧によれば、包括外部監査人の平均報酬額は約1296万円、つまり1自治体あたり約1300万円です。これだけの税金を使って行う監査を、報告書の作成だけで終わらせるわけにはいきません。

今回は令和5年度報告書に対する措置を評価

評価班では毎年、自治体が包括外部監査報告書を受け取った後、どのような措置を行ったかを点検しています。

今回は、令和5年度(2023年度)分の包括外部監査報告書に対する措置を評価しています。

現時点では評価作業中であり、今回の記事では個別自治体名や評価結果は公表しません。評価結果は、今後発行予定の『包括外部監査の通信簿』や、2026年9月12日13日に行う第33回全国市民オンブズ兵庫・尼崎大会などで報告する予定です。

措置評価で見る3つのポイント

評価では、主に次の3点を見ます。

1つ目は、自治体ホームページで措置報告にたどり着けるかどうかです。
せっかく措置報告が公表されていても、市民が見つけられなければ、説明責任を果たしているとはいえません。

2つ目は、監査報告書の指摘・意見に実質的に対応しているかどうかです。
形式的に「措置済み」と書いてあっても、実際に何が変わったのか分からない場合は、十分な対応とは評価できません。

3つ目は、措置内容が市民に分かるように説明されているかどうかです。
行政内部の説明だけでなく、一般市民が読んでも、何を指摘され、どう改善したのかが分かることが重要です。

これらを踏まえて、総合評価を行います。

もちろん、すべての指摘に直ちに対応できるとは限りません。しかし、「今後検討する」と書いただけで、実質的な改善内容や期限、担当部署、検討状況が示されていない場合、それを十分な措置と評価することはできません。

ホームページで見つけられることも重要

評価班では、都道府県・政令市・中核市・条例自治体の措置を収集し、評価基準に基づいて点検しています。

あわせて、自治体ホームページ上で、包括外部監査報告書と措置報告にすぐたどり着けるかも確認しています。

包括外部監査は、市民の税金を使って行われる制度です。報告書も措置報告も、市民が容易に検索し、確認できる形で公表される必要があります。

「どこに掲載されているのか分からない」「年度ごとに整理されていない」「報告書と措置が別々の場所にあり、対応関係が分かりにくい」という状態では、市民や議員が活用しにくくなります。

27年間、包括外部監査を活かすために評価を継続

全国市民オンブズマン連絡会議は、27年間にわたり『包括外部監査の通信簿』を発行し、全国の包括外部監査報告書を市民の立場から評価してきました。

その中で、報告書や措置報告のホームページ掲載が改善された自治体もあります。また、議員が包括外部監査報告書を議会質問などで活用した事例も、全国大会などで報告されてきました。

包括外部監査は、自治体の無駄遣いや不適切な事務を見直すための重要な制度です。
しかし、報告書が自治体内部で眠ったままになれば、市民の利益にはつながりません。

だからこそ、市民オンブズマンが報告書と措置を継続的に点検し、自治体が包括外部監査を活用するよう促し続ける必要があります。

尼崎大会では「議会で活かす包括外部監査」を議論します

市民や議員、マスコミも、包括外部監査を活用しなければもったいないです。

2026年9月13日(日)午前9時から、兵庫県尼崎市中小企業センター(アイル)で行う第33回全国市民オンブズ兵庫・尼崎大会では、「包括外部監査報告書を眠らせない――議会で活かす包括外部監査――」分科会を行う予定です。

議員が包括外部監査報告書をどのように読み、一般質問や決算審査などでどう活用できるのかを具体的に説明します。

参加方法などは、決まり次第、以下のページでお知らせします。

・第33回全国市民オンブズ兵庫・尼崎大会
https://www.ombudsman.jp/taikai_category/no33

ご自身の自治体の包括外部監査も、ぜひ確認を

ぜひ、ご自身の自治体の包括外部監査報告書と措置報告を検索してみてください。

報告書にすぐたどり着けるか。
措置内容が具体的に説明されているか。
そして、実際に改善につながっているか。

そこを市民が見ることが、包括外部監査を「出して終わり」にしない力になります。

『包括外部監査の通信簿』を継続するため、2026年7月10日(金)までのご支援・情報拡散にご協力ください。

・補助金ゼロ!市民がチェック『包括外部監査の通信簿』を続けたい
https://readyfor.jp/projects/ombuds2026


・全国市民オンブズマン連絡会議 包括外部監査評価班
https://www.ombudsman.jp/houkatsu