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◆包括外部監査の活用法◆

          包括外部監査評価班  井上 善雄

1.包括外部監査を以下「料理」に例え、比喩的にコメントします。

 ① 捜せば出てくる 美味しい料理 (1426品)
 ② メニューと味付け 学べぬものなし (テーマは多様)
 ③ マズイ料理も反面教師
 ④ おいしさは第1に真実せまるもの (事実調査度)
 ⑤ おいしさは第2に行政意義をただすもの (有効性)
 ⑥ おいしさは第3にルールの点検度 (適法性)
 ⑦ おいしさは第4に喜ぶ人と程度 (効率性)
 ⑧ 安くておいしい これぞ醍醐味(第5味) (経済性)
 ⑨ 見た目も食べたくなるもの (判りやすさ)
 ⑩ 我が家(市)の料理に活かせるもの (活用度)

2.難しい報告の易しい読み方…(報告書入手はcd-romと各自治体のホームページ)

 ① 関心のあるテーマのものから読む
 ② 近い(市町村・都道府県と自治体規模)ものから
 ③ 知っている類似問題を探そう
 ④ 対象をめぐる法と条例、規則は?その法の目的は?
 ⑤ 対象の行政はどういう手続をとっているか(必要か)
 ⑥ 監査人はどこが悪いといっているか
 ⑦ 監査人はどうすればよいと指摘したり、意見を述べたりしているか
 ⑧ 具体的な指摘・提言でよくなるか考えよう
 ⑨ 監査人はどんな調査(検査)で述べているか、自分で調べるために
 ⑩ 読んで判らず、聞いても判らぬものは、無理に読む価値もない

3.監査報告書の活用法(市民編)

 ① 改善を求めて指摘・意見はどうなったか調べよう
 ② 解決していないものはどうなる予定か調べよう
 ③ 違法・不当で自治体への損害回復は必要ないか考えよう
 ④ 不明な点は情報公開で追加調査しよう
 ⑤ 住民監査や住民訴訟は使えるか検討しよう
 ⑥ 他の自治体の指摘点は我自治体でもあるのではと調べよう
 ⑦ 調べて④→③→⑤の順でやる価値あればやってみよう
 ⑧ 自治体の未来へ活かす方法はどこにある
 ⑨ マニフェスト(政権公約)化へ求める方法は
 ⑩ 自治体を学ぶ市民の実践テキストにしよう

4.監査報告書の活用法(議員編)

 ① 監査報告への勉強・質疑(監査人と行政へ)
 ② 類似テーマ監査のアクセス(通信簿も入手)
 ③ 行政課題と問題的把握の速習法(3eや適法性)
 ④ 必要テーマへ調査研究費を使う
 ⑤ マニフェスト(公約)に使えるものを捜す
 ⑥ 市民・業者の不当な要求にこういう辛口意見もあると教え、牽制する
 ⑦ 補助金、委託契約、援助団体に「気」をつける
 ⑧ 不当な既得利権に加担、近寄らぬ信号にする
 ⑨ 財政の根拠と共に自治体の未来を語ろう
 ⑩ 学んだ正しいことは自分の意見として有権者へ話そう