町内会

【2016年全国大会資料】
町内会分科会~町内会を考える。 (17/4/16更新)

80%

これは、全国民の自治会・町内会への加入率を表した数字です。
自治会・町内会に対する住民の関与は様々ですが、実に国民の8割以上、単純に計算すれば一億人近い人々が名目であれ自治会・町内会に参加しているということになります。
戦前、戦争協力の動員に利用されたことから、GHQに半封建半官組織として廃止されたにもかかわらず、占領の終結とともに自治会・町内会は復活し現在に至っています。
もっとも、自治会・町内会自体は、法律上明確な地位を与えられているわけでなく、地方自治法上の特別な規定を利用する場合を除いて、いわゆる任意団体であり、法人格すら持っていません。
そのような団体が、日本全体を見れば、実は日本の地方自治の陰の主役を担っているということになります。これはあまり意識されていないことですが、この事実がわたしたちの議論の出発点になると思います。
言い換えると、自治会・町内会の問題、その不正や腐敗が日本の民主主義全体の質に直結していると言えます。
しかしながら、自治会・町内会問題は、その重要性に比して、学者・研究者によっても十分に議論されてきたとは言えません。
冒頭に挙げた数字からうかがわれる影響力にもかかわらず、自治会・町内会は、巨大なブラックボックスとなっているのです。
自治会・町内会は、果たして住民を代表していると胸をはって言えるほど、民主的に運営されているのか、自治会・町内会の会計は適正になされているのだろうか、行政の御用機関になっていないか、一部の理事者らの利権と化してないか、そもそも自治会・町内会は必要なのか、全国の市民オンブズマンの各地報告においても、ちらほら取りあげられ、議論されていたことですが、この巨大なブラックボックスは、今まで全国大会で統一的なテーマとして取りあげられることはありませんでした。
今回、全国市民オンブズマン大会において、はじめの試みとして、自治会・町内会問題を取りあげます。そこで、自治会・町内会とは何だろう?という議論からはじまって各地の問題、問題意識をもちよって議論することで、自治会・町内会に対する理解と、この問題に関心のある市民の間での交流を深めていきたいと考えています。

以上

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