!!設立に当たって(原田宏二)  私が、(2004年)2月10日、記者会見で道警の裏金問題を告発するに当り、一番困ったのは相談するところを知らなかったことです。当時はオンブズマンのことも知りませんでしたし、知り合いの弁護士もいませんでした。そこで、インターネットで市川さんのことを知り相談したのです。事実、その後、多くの激励のもいただきましたが、道警からの面接要求、匿名のイヤガラセ、誹謗中傷、村八分などを受けました。もし、一人で行動を起こしていたら、それらを乗り切ることは不可能であったと思いますし、今のようにはならなかったでしょう。  一方、その後、私のところへは、多くのOBや現職の人から手紙や電話、あるいはメールなどをもらい、私と同じ疑問や今の幹部のやり方に不満を持っている人が大勢いることを知りました。私は、退職後10年になりますが、少しは職員が物が言いやすい職場環境になっているのではと思っていましたが、残念ながらそうではないようです。ましてや内部の不正や待遇のことについてはタブーですから、労働組合もない警察職員は、ただ我慢をするしかないのです。  また、稲葉事件で一人、裏金問題で一人の幹部が自らの命を絶ちました。調べてみるとこの10年で全国で現職の警察官が331人も自殺しています。他の民間や官公庁のことはわかりませんので比較はできませんが、警察官は多いのではないのかと思っています。このことは、幹部であっても、どこにも救いを求める場所がないことを意味していると思うのです。 こうしたことから、今の警察は明るいとはいえないと思います。そして、暗い警察は、決して明るい社会を作ることについて貢献はできません。 そのため、今回、全国オンブズマンの方々のお力をお借りしてネットワークを立ち上げた次第です。 以上